4月~5月にかけて、家族連れなどで賑わう潮干狩り!
自分で採ったアサリやハマグリは、おいしく新鮮に食べたいものですが、
気温が高い日や持ち帰り方法や時間によっては、貝が弱ってしまったり、食中毒の原因となる菌の繁殖率も高くなってしまいます。
潮干狩りの貝を新鮮に持ち帰るにはいくつか知っておきたいポイントがあります。
そこで、今回は潮干狩りの貝の正しい持ち帰り方法を、おいしい食べ方も合わせて紹介したいと思います。
潮干狩りの貝を持ち帰るときに気を付けたいポイントは?
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まず、潮干狩りのときに採ったアサリなどを持ち帰る際に準備しておきたいものは以下のものです。
■貝を持ち帰るために準備する道具
- クーラーボックス・・・気温の変動や上昇に弱りやすい貝を持ち帰るには必須アイテムです。
- 海水を持ち帰る容器・・・空のペットボトルなど。4リットル~6リットル持ち帰れるものが理想です。
- 保冷剤・・・特に気温が高いときは多めに用意。
*500ミリリットルのペットボトルに水を入れて凍らせたものを2本~3本用意するなど。
- 新聞紙・・・海水で濡らし、貝を包んで持ち帰るときなどに使用します。
- その他・・・網やザルをクーラーボックスへ入れて持ち帰る場合は砂が底にたまるので底上げする割り箸や小石などがあると便利です。
◎持ち帰る時間が少なくてもジップロックのように完全密封できるものだと、貝が呼吸できず生きたまま持ち帰れないこともありますので、ビニール袋を使用するときはレジ袋などがお勧めです。
これらが用意できましたら、持ち帰るための道具が準備は完了です。
次は、なるべく新鮮に持ち帰るために気を付けたいポイントです。
■貝を少しでも新鮮に持ち帰るための手順
- 貝についている砂や小石を海水で落として、殻が割れているものは取り除きます。
- 真水(水道水)で、洗いながら、ぬめりを取ります。貝をこすり合わせて丁寧に洗います。
- 洗ったあと、水を切ります。
- 海水で濡らした新聞紙で貝を包みます。
- 保冷剤と新聞紙に包んだ貝をクーラーボックスへ入れる
- 海水を持ち帰る
*貝が割れていたり、ひらいて死んでしまっているものが混ざっていると、他の貝も弱ってしまうので注意。
*貝の表面についている、食中毒の原因になる腸菌ビフリオという菌をここでしっかり落とすことが大切です。そのため海水ではなく、真水で洗います。
*貝は真水につけておくとすぐに死んでしまうので、真水で洗ったあとは、水をしっかり切るようにします。
*気温が高いときは厚めの新聞紙で、なるべく貝が平らになるように包みます。
*海水の中に入れて持ち帰ると、雑菌の繁殖や、鮮度が落ちることも考えられます。車で移動する場合は揺れも貝の鮮度を落とす原因になります。保冷剤は、貝に直接当てると仮死状態になりやすいので、新聞紙の周りに配置します。
*新聞紙の代わりにクーラーボックスに入る大きさの発泡スチロール製のボックスを使うのも便利です。
*アサリの砂抜きに必要になります。アサリが獲れたところの海水が一番適しています。
*空のペットボトルや密閉ポリ容器などに、アサリ1kgに対して、1Lの海水を持ち帰ります。
*海水はなるべく深いところの、水温が低く、濁りのないものを選びます。
家に帰ったら砂抜きを!
なるべく鮮度を落とさないように持ち帰ったアサリは、早めに砂抜きをします。
砂抜きには持ち帰ってきた海水を使います。
どうしても海水が持ち帰れなかったときは、カルキ抜きした水(水道水をボールなどに入れて、1~2時間・出来れば1晩置いたもの)に、塩(水1Lに対して30g)を入れて塩水を作ります。
■アサリの砂抜きの手順
- 底がなるべく平らなザルやカゴに貝を並べます。
- 貝を並べたザルが入るタライなどに、ザルを入れる
- 海水(塩水)を入れる
- 新聞紙などを被せて暗くする
- 浸けている水温にも気を付ける
- 2時間くらい浸けたら、カゴを揺らす
- 砂抜きは3時間ほどで終了
- 流水で殻に着いた吐きだした砂やヌメリを洗い落とします。
*ボールのようなものだと、貝が重なり、上の貝が吐いた砂を下の貝が吸ってしまうことがあります。
*食器の洗いカゴなどが便利です。100円均一ショップなどでも洗いカゴとそれが入る大きさの容器がありました。
*アサリが少し水から出る程度の高さまでの海水を入れます。アサリ全体が浸かると砂が吐きづらくなります。
*アサリは暗い方が活発に砂を吐き出します。新聞紙を被せると暗くなり、吐き出した砂が飛び散るのを防ぐこともできます。
*水温が高く(25度以上)になると、アサリが弱ってしまいます。水温が低く(15度以下)なると動きが鈍くなり、あまり砂を吐かなくなります。できれば、水温20度前後を保つようにします。水温が高いときは氷を入れる、低いときは暖かい部屋に置くなどしてください。
*自宅では、水が循環していないので、アサリが吐きだした砂などで、水は汚れてきます。2時間くらいで一旦カゴを揺らして、砂などを落とします。
*余分な海水があれば、海水を入れ替えます。
これで、砂抜き終了です。
次に、食べるときは、塩抜きが必要です。
すぐに食べる場合でも、水から出して外気に触れたまま、常温で30分~1時間放置します。
海水をアサリが吐きだし終われば塩抜き完了です。
潮干狩りの貝の賞味期限は何日?
塩抜きまでしたアサリなら、濡らした新聞紙に包んで冷蔵庫で保存できます。新聞紙が乾燥しないように時々濡らしながら、3日~4日は保存できます。
ですので、潮干狩りで採った貝の冷蔵での賞味期限は3日~4日が目安になります。
しかし、貝が死んでしまったら、貝は口が開いてきます。その場合は残念ながら食べれませんので捨ててください。
※潮干狩りの貝の冷蔵保存での賞味期限は、生きている間!と覚えておくといいですよ。
「たくさん持ち帰りすぎて一度に食べきれない!」という方は冷凍保存がおすすめです。
さきほど紹介した、砂抜きまで完了した貝は、すぐに冷凍保存しておきましょう。
(塩抜きはしなくて大丈夫です!)
食べる分だけ冷蔵、残りは冷凍というふうにわけておくと良いですね。
冷凍保存した貝の賞味期限は6か月間ぐらいまでは持ちます。
しかし私の場合は冷凍した場合は2週間をめどに使いきるようにしています。
このあたりの判断は難しいところですが、早いに越したことはありませんよね。
冷凍後に貝を使う時は、解凍せずに、沸騰したお湯に入れて使うとそのまま使う事が出来ますし安全です。
私の場合は冷凍した貝はおもに味噌汁に登場します。ダシもでますので美味しいですよ。
おいしい貝の食べ方は?
■アサリをおいしく食べるポイント(常温)
- アサリは砂抜き、塩抜きをしてから、調理します。
- 砂抜きしてから、(冷蔵庫などに保管していたアサリも)常温で6時間ほど放置するとアサリにストレスがかかり、うまみ成分が出来、より一層おいしくいただけます。
- アサリは、加熱して50度を超えるころ、生きているものは半開きになります。半開きにならない貝は死んでいるので、見分ける目安になります。死んでいる貝は取り除きます。
- アサリは加熱したときに出る汁に栄養素とうまみ成分が含まれます。身を食べるだけではなく、汁に溶け出た栄養とうまみも大切です。
- アサリの出汁を味噌汁などで、味わうだけでなく、出汁を吸わせる炊き込みご飯などもおすすめです。
■おすすめレシピ
【動画】もこみち流 イタリア風アサリとハマグリのワイン蒸し
https://youtu.be/nziGvqEUlPg
■その他
- バカガイやシオフキは水道水で表面をしっかり洗い、新鮮なうちにすぐに茹でて食べるのがおすすめです。
- カガミガイなど、砂袋が貝の内部にある場合、半茹でにして、砂袋を取り出してから調理します。
慣れていないうちは、やはりお味噌汁や酒蒸し、炊き込みご飯などのシンプルな使い方からチャレンジしてみると簡単においしく食べれるかもしれませんね。
新鮮なまま持ち帰る準備をして、より一層おいしい貝を食べよう
潮干狩りは大潮が昼間に来る春と夏、気温が上がってくる4月の下旬から5月のゴールデンウィークの時期にかけて、海岸で多くの家族連れなどが訪れ行われています。
あたたかい季節なので、獲れた貝も持ち帰る方法を間違えると弱ってしまいます。
なるべく新鮮に持ち帰り、おいしく食べる方法を知っていれば、獲るのも食べるのも楽しくなりますよね。
暖かくなってきたらしっかりと準備をして、楽しい潮干狩りの一日を楽しみましょう。